仙台市天文台
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明け方の空で

明け方の空で


 月明かりの無い時期となりました。でも天候が思わしくありません。8日の深夜、外に出てみると晴れていたので、急いで観測の準備を行い室内で資料を調べていました。約10分後に外に出てみると快曇(われわれが作った造語です 反対語は快晴ですね)状態! 雨でも降ってきそうなので、早々に観測機材の片付けを行ってしまいました。明け方まで晴れてはくれませんでした。9日も天気に恵まれませんでした。10日夕方からもそうでした。そして11日の早朝、小窓から見る雲の切れ間に星がチラチラと見えています。寝るにしても中途半端な時間でしたので、日課の早朝散歩に出かけることにしました。歩き始めて数分後、南東の空の雲の切れ間に金星が見えました。丸く空いた雲間の金星の輝きは異様な感じです。新天文台の近くまで着ましたら西空に大きな晴れ間が出始めました。もしや、待ちに待った写真が撮れるのではと思いながら家路につきました。
 予想がピタっと当りました。朝焼け空の中に−4等星の金星、そのすぐ右上には1等星のおとめ座のスピカ、左上方には−0等星のうしかい座のアルクトゥルスが輝いています。さあ、写真上で結んでみましょう。大きな二等辺三角形が出来ましたね。そして、期限付きの春の新大三角が出来上がりました。最も形がよくなるのは14日頃となりますが、天候が心配です。もし撮影できましたらこのコーナーで紹介することにしましょう。

解説 : 小石川

 

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