仙台市天文台
トップページ >天体画像 >惑星 >土星  >2007年の土星

明け方の土星

明け方の土星 071115


  14日夕方から新天文台市民観察室に設置されている望遠鏡の冷却CCD関係の性能試験をしていました。しかし、時間とともに雲が広がってきて19時頃に終了となりました。この分であれば「今夜はゆっくり眠れる!」と思いながら帰宅しました。案の定、21時過ぎても快曇?です。その後は久しぶりにゆっくりと寝ることが出来ましたが・・・やはり午前3時前に目がさめてしまいました。自室のカーテンを開けてビックリ、快晴なのです。ホームズ彗星も肉眼で見えています。
 早速観測開始。先ず、ホームズ彗星を撮影。少しずつですが明るさも落ちてきてはいますが、まだまだ肉眼で見えています。撮影した画像を見ても、これと言った変化はありません。その後、年末から新年にかけて接近してくるタットル彗星(北極星の近くを移動中)を撮影しましたが、31cm反射望遠鏡による眼視観測では残念ながら確認できませんでした。
 撮影後、ぐるりと星空を見渡すと、しし座の中の土星に目が止まりました。「久しぶりに土星でも見よう」となり、接眼部に愛用の高倍率接眼鏡を取り付けて見ると、表面模様もうっすらと見えています。早速惑星観測用の機材を取り出して撮像を開始しました。画像を見てください。環の傾きが大分小さくなってきました。来年末には環の傾きが一番小さくなりますので、これからが細くなる環の様子をおもしろく観察できるでしょう。そして、環の左側が切れていますが、土星本体の影が映っているためです。表面模様としては、南赤道縞だけが目立っていますが、これから良く見えてくる北半球の変化にも注意していきたいと考えています。  

解説 : 小石川

     
 

Copyright (c) Sendai Astronomical Observatory. All Rights Reserved.