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月の模様がいつ見ても変わらないように、私たちが見ているのはいつも月の同じ面です。つまり月はいつも同じ面(表側)を地球に向けています。その裏側、地球に向いていない面を私たちは見ることはできません。
なぜ月はいつも同じ面を向けているのか、それは下記の簡単な実験をしてみるとわかります。
1.片方の手でグーを、もう片方の手でパーを作ります。
2.グーは自分の正面に置き、パーはグーの方に手のひらが向くようにしてグーの周りに置きます。
3.パーの手のひらがずっとグーの方を向き続けるように、グーの周りをぐるっと1周させます。
できましたか?手のひらがずっとグーの方を向き続けるためには、パーの手をひねらなければなりません。それも適当にひねるのではなく、パーがグーの周りを1回転するときにちょうど1ひねりする必要があります。これがまさに、月がいつも同じ面を地球に向けている理由です。
月は地球の周りを回る公転運動をしています。今でいうとグーが地球で、パーが月です。そして月は公転運動をしながら、自分自身がコマのように回る自転運動をしています。パーの手のひねりがちょうど自転に当たります。そして月の公転周期と自転周期はどちらも約27.3日で同じ周期です。地球の周りを1回転する間に月自身も1回転するために、地球を向いている面は常に変わらないのです。