仙台市天文台
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もう一つの彗星 タットル彗星
2007年12月5日

タットル彗星 071205


 5日午後も新天文台での作業でした。17時過ぎに作業を終了し新天文台を出ましたが、外はすばらしい透明度になっていました。しかし、ちょっと強い風が吹き始めていますからホームズ彗星の撮影が心配です。天気のことですからどう変化するかもわかりません。自宅到着し一応観測の準備をすることにしました。
 19時過ぎても強風は吹き荒れています。外にセットしてあった頑丈なカメラ三脚も倒れてしまいました。20時過ぎたあたりから強風が収まり始めましたので、撮影を強行することにしました。見上げたペルセウス座の中に、はっきりとホームズ彗星を肉眼で確認できました。小さな双眼鏡では、大きくなったホームズ彗星がよく見えました。撮影の合間に自宅屋根の上に輝く北極星をみて「傍にタットル彗星が・・・」次は、来月接近するタットル彗星に狙いを定めました。もちろん肉眼では見えませんから、その位置を星図上に書き込み、ファインダーを頼りに導入することにしました。予報位置に望遠鏡をむけると、105mm屈折望遠鏡に接眼鏡を取り付けて視野内を探します。予報位置近くに大変淡い彗星状天体がありました。明るさは9等くらいと見積もりました。早速カメラを取り付けて撮影したのが上の写真です。ホームズ彗星とは違って彗星特有の青緑色の色合いが良くわかりますね。
 タットル彗星は、来年1月27日に約3800万Kmまで地球に近づきます。1月上旬には約5等台になると予想されていますから、双眼鏡でも充分に見える明るさとなります。ホームズ彗星とタットル彗星、年末から年始にかけて彗星観測は忙しくなります。

解説 : 小石川

 

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