はらだかおるさんの想像力が世界を変える!?

 

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 6月1日からプレショーギャラリーにて始まった展示「宇宙物語2-そらものがたり-」

 おとぎ話のような、どこか懐かしい絵本のような、独特な世界観を優しいタッチで描いた水彩画が好評で、今回2回目の開催が実現しました。

 制作したのは水彩画イラストレーターの「はらだかおる」さん。地元仙台で音楽や美術活動をしてきましたが、この春新たに東京に拠点を移し、さらなる飛躍のために一歩踏み出したところだそう。

 
常に空想と現実世界を軽やかに行き来し、唯一無二の作品を作り続ける彼女に話を伺いました。

  -前回の反応はいかがでしたか?

「お
かげさまでとっても良かったんです。仙台市内の別の場所で展示している時にも、『天文台に飾ってあるイラストの方ですか?』と聞かれたりして、大変嬉しかったです。プラネタリウムの出口にもイラストを飾らせていただいていて、たくさんの方が見てくださっていたみたいで、本当に展示できてよかったです」。

-第2回目となる今回のテーマや見どころは。

「テーマは特に決めてはいないんですが、強いて言うなら“旅”です。天文台の今年のテーマが『星々をめぐる旅』ということもあって、“旅”を意識して描きました。今回は“うさぎ男”というキャラクターが惑星や衛星を旅する話で、ただの空想上のものだけでなく、神話や科学的なことも調べたりした上でのファンタジーイラストにしました。旅をすると、今まで自分が知らなかった世界を知りますよね?未知との遭遇を繰り返すことで、私は自分のことや自分のいる場所がよくわかると思っているので、どんどん旅に出たいし、もっと世界を知りたい。私の作品の世界はファンタジーですから、何でもありなんです!でも現実の世界だって、かなりいろんな未知が転がっているし、何でもありだと私は思っています。多くの方が想像できる範囲のものになっていると思いますので、作品から“空気感”、“におい”、“音”、いろんなものを想像しながら見ていただけると面白いかと思います」。

-今回の制作期間はどれくらいでしたか? IMGP0598.jpg

「トータルだと3カ月くらいですね。大きい作品を先に作り、6枚の小作品をどんどん描いていったんですが。
まとまった時間がとれて、集中すると一枚3日間くらいで描いちゃいます」。

-苦労したところは? 

「やっぱりまだ画力が足りないことです(笑)。描きたいイメージがあっても、なかなか思い通りに描けなかったりしますので、私はうまく描けなそうなものは全部練習してから描いているんです。火星の戦いのシーンは馬のような生き物をいかに単純化するかで結構苦労しました」。
  
-それぞれの絵画作品に“ものがたり”もついていて、それもはらださんの作品の魅力の一つですが、内容はどのように考えているのでしょうか。

これは(イラストと)ほぼ同時に浮かんでくることが多いです。ビジュアルのイメージが浮かぶときに、だいたいこんな話っていうのが見えています。でもきちんと言葉を選んで文章化するのは最後です。絵を描き終えてからもう一度想像して書きます」。
  
-こちらもぜひちゃんと読んでほしいところですよね。それでは最後に、これからの予定や“夢”などがあれば教えてください。

7月に東京吉祥寺で二人展、8月16日からは仙台の中本誠司現代美術館で若者のイベント『hutu#2』というものを企画運営します。どんどん展示やイベントを企画していきますので、是非HPブログをチェックしていただけると嬉しいです。夢はでっかく、世界に通じる「ものつくりびと」になることです(笑)。やっぱり表現することは、人間の根源的なコミュニケーション手段の一つだと思っていて、世界共通のものだと思うんです。だからわたしはイラストに限らず、音楽活動もしますし、あらゆる表現手段を全部やってみたいんです。欲張りなので(笑)。もっとたくさんの人が自分を表現しあう世界になればいいと思っていますし、素晴らしい表現はもっと評価されるべきです。私の作品を通して一人の人でもいいから、ちょっと楽しい気分になってくれたり、ちょっと想像力を働かせてみたりしてくれたら、それだけで私は描いた意味がありますから。ぜひ、人間だけが持っていて、誰でも使える“想像力”という素敵な魔法を使ってみてほしいと思います。その魔法が世界を変えていくと私は信じています」。
 
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その小さな体のどこにこんなパワーが秘められているんだろう?…はらださんにお話を伺いながら、そんなことを幾度も感じました。皆様もぜひ、無限に広がる空想の世界“はらだワールド”を旅してみませんか。

※はらださんが6/19(土)開催「100万人のキャンドルナイトin仙台市天文台」のために来館することが決定しました! このイベントのために書き下ろしてくださったオリジナルポストカードを、参加者の皆様にプレゼント予定です。多くの方のご参加をお待ちしております。


                                                    広報/菅野