仙台市天文台
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今シーズン初観測の木星

木星画像


 3月に入って、明け方の空に注目しています。長年、観測を続けてきた木星が久しぶりに見えてきたからです。しかし、夏の星座のいて座の中にあり、南中高度は昨年同様に低いまま。隣家の屋根や電柱などの障害物に阻まれ、苦労しながら観測を行っています。また、高度が低いと星の光が厚い大気の層を通ることになります。すると、大気がプリズムの働きをして木星像に色が着いてしまい、画像に悪影響を与えてしまいます。この対策として、2年ほど前に大阪の観測仲間から指導で自作した「大気差補正プリズム」を使用し、好結果を得ています。
 それでは、画像を見てください。望遠鏡で見たように上が南極方向、右側が東側となります。全体的にみると、南半球よりは北半球のほうが薄暗くなっています。南半球西縁近くに大赤斑がきれいな色合いで見えています。その付近の縞模様は南赤道縞で、大変目立つ組織となっています。また北半球の目立つ縞模様は北赤道縞となっており、小望遠鏡では、この2本の縞模様を確認できるでしょう。模様の変化としては南半球に注目してください。

 *木星はしばらくのあいだ太陽と同じ方向にあったため(昨年12月23日に合)に、観測ができませんでした。

解説 : 小石川
 

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