【イベントレポート】
2018年12月2日(日)、宮城教育大学の教員・学生のみなさんによるスペースラボを開催しました。
スペースラボは、仙台市天文台において「宇宙」をキーワードに宮城教育大学のみなさんと天文台スタッフが共同で行っている実験教室です。
毎回異なるテーマから、宇宙を理解するための基礎的な科学を学ぶことができます。
今年3回目のテーマは「のぞいてみよう 野菜の世界」でした。
今回は実験を通して、野菜の世界を探検しました。
【導入】
今回は6グループに分かれての活動。
他の人と協力するときに大切なことは、お互いのことを知ること。まずは自己紹介をしました。
そして、「未来の地球は温暖化が進んでしまい、食糧問題が起こっているから、宇宙で野菜を作りたいけど宇宙船は小さいので野菜の種類を絞らなければならない」というお話があり、今回の任務の発表です。今回の任務は「栄養価の高い野菜を見つけよ」。みんな真剣に話を聞いていました。
今回は、1人1つ野菜のエキスが配られ、割り当てられた野菜の栄養について調べていきます。配られた野菜エキスに興味津々です。
今回調べる栄養素は3つ。カロテン、ビタミンC、でんぷんです。ひとつずつ実験を進めました。
【研究その1】
まずは、カロテンについて調べました。
チューブに各々の野菜エキスを入れ、そこに透明な油を入れました。
このチューブを、熱をかけながら混ぜられるヒートブロックという機械にセットして、しばらく待つと、
カロテンが入っている野菜は、油に色が付きました!
カロテンが入っていない野菜では油に色は付きません。こうして、カロテンが入っているかどうか、調べました。
【研究その2】
次はでんぷんについて調べます。ここで顕微鏡の登場です!
スライドガラスに野菜エキスとヨウ素液をたらします。
これを顕微鏡にのせて観察すると、でんぷんがある野菜のエキスは、紫色の斑点が見え、でんぷんのない野菜エキスは紫色が見えませんでした。
これで、でんぷんがあるかないか、わかりました。
【研究その3】
いよいよ研究も大詰め。最後のビタミンCについて調べます。
試験紙に野菜エキスを数滴たらして試験紙を振ります。そうすると、試験紙がエキスによって黄色~緑色に色づきました!
見本をみて、ビタミンCがどれくらい含まれているか、調べました。
【まとめ】
3つの実験で得たデータを、まず一人一人の紙にまとめます。
そして、グループでデータをまとめて発表しました!
最後に全員の結果をみてディスカッションし、どの野菜を宇宙に持っていくか、投票しました。
サツマイモとレンコンとダイコンが候補にあがりましたが、ダイコンなら根と葉の両方を食べられるということで、ダイコンに決まりました!
その後、参加者のみなさんに認定書が授与されて今回のスペースラボは終了です。
宮教大の方々のサポートがありながらも、子どもたちは主体的に研究に取り組み、他のグループの人と対話をすることで理解を深め、野菜の大切な特徴を見出していました。
今回のスペースラボをきっかけにして、興味の幅を広げることができるかもしれません。
望遠鏡でも顕微鏡でも、普段見ることのできないものを見ることができると夢中になってしまいます。
これからも、「どうしてだろう?」という気持ちを持ち続けてくれると嬉しいですね。
スタッフ/柴田