【イベントレポート】
2017年12月3日(日)、宮城教育大学の教員・学生のみなさんによるスペースラボを開催しました。
スペースラボとは、仙台市天文台で「宇宙の不思議にふれてみよう」という趣旨のもと、宮城教育大学のみなさんが企画している実験教室です。
毎回異なるテーマから、宇宙を理解するための基礎的な科学を学ぶことができます。
今年最後となる第5回目のテーマは「きらきら☆植物たんけん教室」でした。
望遠鏡を使って星を観察するように、今回は顕微鏡を使って植物たちを観察し、きらきらなミクロの世界を探検しました。
【導入】
まずは、「地球の外に生命体がいると思いますか?」という問いかけから始まり、今回のミッションの発表です。今回のミッションは「これから来る宇宙人に【地球の植物】を紹介しよう」!
そこで今から、様々な地球の植物の特徴を観察していきます。
今回は4グループに分かれての活動。ここでは各グループを第1~4研究所と名付け、参加者の皆さんはそこでの研究員となりミッションを進めていきます。
他の人と協力するときに大切なことは、お互いのことを知ること。まずは自己紹介から。
【研究その1】
まずは、今地球の植物を紹介するとしたらどう紹介するかを考えます。
色や形、匂い、手触りなど、自分の思いつく植物の特徴をワークシートに記入して、他の研究員たちと意見を共有しました。
そして、いよいよ研究方法の紹介。ナスやみかんを拡大すると...
見たことのない模様が見えてきました!
このように、顕微鏡を使って植物を観察し、植物の共通点を探していくことが、今から行う研究です。
【研究その2】
使う顕微鏡はこちら!
最初に観察するのは玉ねぎの表皮。
▲切れ込みを入れた玉ねぎから、ピンセットできれいに表皮をはがします
▲プレパラートを作って...
▲いざ観察!
玉ねぎの表皮の細かい様子が見えてきました。初めて見る模様に、子どもたちは興味津々。
他の研究員にも伝えるために、見えた様子をスケッチしておきます。
【研究その3】
いよいよ研究も大詰め。玉ねぎ以外の植物(研究材料)も観察して植物の共通点を見つけ、宇宙人に説明するための紹介文を作成していきます。
研究材料は、紫玉ねぎ、みかん、赤パプリカ、黄パプリカ、なす、ねぎ、レタス、バナナ。
他の研究員と手分けしてデータを集めていきます。
▲赤パプリカ(左)と黄パプリカ(右)
▲レタス(左)となす(右)
▲みかん(左)とバナナ(右)
こちらもスケッチして、研究所内の研究員たちと意見を共有します。
その次は、研究所間の交流です。研究所内でまとめた考えを発表し合い、対話することで,
考えを深めたり疑問点を解決したりしていきます。
そして、研究の集大成として、自分たちで発見した植物の特徴を、宇宙人への紹介文としてまとめます。
自分たちで研究して議論した結果、
・繊維や粒が集まっている
・形や色は植物によって様々
・層になっている
など、いろんな特徴を発見したようです。
ついに、宇宙人登場!順番に説明していきます。
宇宙人も地球の植物の特徴が分かって喜んでいました。
研究発表後、参加者の皆さんに「未来の研究者認定書」が授与されて今回のスペースラボは終了です。
宮教大の方々のサポートがあったとは言え、子どもたちは主体的に研究に取り組み、他の研究室の人と対話をすることで理解を深め、ちゃんと植物の大切な特徴を見出していました。
最後に、宮教大の方から、動物を顕微鏡で覗いても植物と同じなのだろうか?など、今回のスペースラボをきっかけにして、興味の幅を広げてくれると嬉しいというお話がありました。
望遠鏡でも顕微鏡でも、普段見ることのできないものを見ることができると夢中になってしまいます。
これからも、「どうしてだろう?」という気持ちを忘れずにいてくれると嬉しいですね。