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【報告】2013伝統的七夕ライトダウン大実験レポート

2013年8月13日(火)の伝統的七夕の日に、青葉区錦ケ丘地区にて実施したライトダウン実験の結果についてご報告します。

【目的】

仙台市天文台では、本来の七夕の夜に、本来の七夕の星空に親しんでいただきたいという理由から、 2013年8月13日の伝統的七夕の日にライトダウン実験を実施しました。

 

【方法】

錦ケ丘地区(1~9丁目)の皆様に、夜9時から30分間、自宅やオフィスの照明を消していただきました。 そして、天の川が見えるのか、また、夜空の明るさに変化があるのかを測定しました。 

 

【結果と考察】

1)ライトダウンは行われたのか?

住宅やオフィスの明かりの変化を確認するために、ライトダウン前後に街の様子を撮影しました。

残念ながらこれらの写真からライトダウンを確認することができませんでした。

 

▼ライトダウン前 20:45

DSC_0091.JPG 

▼ライトダウン後 21:15

DSC_0275.JPG

 

また、20:30~21:30の街の様子を撮影し動画にしました。

こちらの映像でもライトダウンによる街の明るさの変化は確認できませんでした。

 

 

2)夜空は暗くなったのか?

SQM(スカイクォリティメーター)を使用し、ライトダウン前後の夜空の明度を測定しました。

SQMは、夜空の明度を客観的に測定できる器具で、数値が大きいほど夜空が暗いことを意味しています。目安としては、人工光が全くない暗い夜空では「22」程度、満月が出ている夜空では「17」程度となります。

今回は、20:30~21:45まで5分毎に「街側」「天頂」「山側」の3方向の夜空の明度を測定しました。また、精度を上げるために、各方向でそれぞれ3回測定し、その平均値をとりました。

その結果をまとめたものが下記のグラフです。

 

 

gf.jpg

 

グラフを見ると、山側(作並方面)の夜空が最も暗く、次いで、天頂、街側(錦ケ丘住宅地)の順に明るくなっていることがわかります。 特に山側と街側の違いは顕著で、時間によっては数値で1以上の差が出ました。これは街側の光量が山側にくらべて約2.5倍以上も多いことになります。

また、3方向測定の結果、最も夜空が暗くなった時間帯は、21:45という結果になりました。 これは、ライトダウンによるものではなく、実験当日の月の入りが21:45だったことから、月没により夜空が暗くなったためと考えられます。

 

3)天の川は見えたのか?

実験当日は快晴だったこともあり、場所によってはどうにか天の川を確認することができたようです。しかしこれもライトダウンの効果ではなく、当日の天候や観察場所が良かったためと考えられます。

 

▼錦ケ丘の夜空/実験当日

IMG_0972.JPG

 

▼月/実験当日  

IMG_0955.JPG

 

2回目となった今回のライトダウン実験は、昨年とは違い晴天の下で実施することができました。

実験当日の夜空には、織姫星や彦星、月が輝き、場所によっては天の川も確認できたとのことなので、ライトダウンは実感できなかったものの、本来の七夕の夜空に親しんでいただくことはできたのではないかと思っています。

まだまだ課題の多いライトダウンではありますが、今回は実験後にアンケートにもご協力いただき、住民の皆様から貴重なご意見をいただくこともできました。

来年の伝統的七夕は8月2日です。仙台市天文台では皆様のご意見を参考に、引き続き夜空の調査を続けていく予定です。

 

 

ライトダウンにご協力いただきました錦ケ丘地区の皆様

ご協力、誠にありがとうございました。