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小惑星バルナ ふたご座の星を隠す!

2000年11月28日、アメリカ・アリゾナ大学で行われていたスペースウオッチ計画の中で、

その代表を勤めるR.マクミランによって発見された小惑星です。

その後の追跡観測で、太陽系外縁天体であることがわかりました。

太陽からの距離は約64億Km、準惑星の冥王星よりさらに遠くを公転し周期は281年です。

将来は冥王星と同じように準惑星に分類されることでしょう。

そのバルナが2012年1月2日22時すぎ、ふたご座の中にある16等星の恒星を隠すことが判明、

観測好適地にあたるのが日本となりました。
バルナの明るさは20等!

1.3mひとみ望遠鏡でも到底見ることが出来ないほどの明るさです。

その現象を観測できないかと薩摩川内市の宇宙館長である早水勉さんから依頼がありました。

天文台には観測可能な高感度カメラはあります。

計画を進めていく中でアメリカのマサチューセッツ工科大学から観測チームが仙台市天文台に来ることとなったのです。
12月中は準備観測を行っていますが、先ずは1.3mひとみ望遠鏡で撮影を試みました。

その確認写真を見ていただきましょう。

HP20111219This-photo-is-moving-Varuna1-1.jpg17日と19日の観測により移動を確認できました。

大変かすかな像ですが予報位置と観測位置がほぼ一致しましたから間違いはありませんし複数の写真にその像を確認できました。

20等と言う暗い小惑星を観測できたと言うことは1.3mひとみ望遠鏡の大成果でしょう。

それでは次の図を見てください。

Varuna_20120102-pred5-2.jpg 隠される中心帯が仙台付近を通っています。
さらに日本全国で観測できることもわかります。
現在、北海道・名寄市天文台(1.6m反射)、仙台市天文台(1.3m反射)、東広島天文台(1.5m反射)、鹿児島大学天文台(1m反射)など、1m級の望遠鏡が観測に参加します。また、多くの天文アマチュアも参加すると聞いています。

下図は隠される星付近の星図です。


 

1201varna-5deg-3.gif

 

さあ、なんといっても天候がよくなければなりません。

晴れればどんなことが起きるのでしょうか。興味は尽きません。
そして、この観測が成功すれば世界初!となります。
その結果をお楽しみに。

 

小石川正弘