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天文Q&A.018 土星の環は、いつも同じように見える?

 Q.018 土星の環は、いつも同じように見える?

 A.018 

土星のトレードマークともいえるあの美しい環は、いつも同じように見えているわけではありません。

 

土星は、公転面に対して約26.7度の傾きながら、太陽の周りを約30年の周期で回っています。

そのため、地球から見える環の傾きに変化が生じ、さらに約15年ごとに土星の環を真横から見る「環の消失」とよばれる現象が起きます。

これは、環が本当になくなってしまうわけではなく、その厚さがせいぜい100mほどといわれるように極度に薄いために見えなくなり、まるで環が消えたように見える現象です。

 

もっと細かくいえば、この前後に太陽からも環を真横から見る(太陽光が当たらなくなる)状態が起きるので、地球から見て環が開いていたとしても、環が太陽の光を反射していないために見えなくなることもあります。

 

また他にも、土星の環の傾きが変化する理由には、土星の公転面が地球の公転面に対して少しだけ傾いていることも作用しています。

 

最近では、2002年頃に環が最も大きく傾いて環の南側が見えていましたが、だんだんと水平に近づき、2009年には環の消失が起こり、2011年現在では環の北側が見えています。

これからは、だんだんと環の傾きは大きくなっていき、2017年には最大を迎えます。
そして次回、「環の消失」が起きるのは2025年となります。

 

このように「環の北側→環の消失→環の南側→環の消失」というサイクルが、土星の公転周期の約30年間で繰り返され、その半分の15年間で「環の消失」が起こることになります。

 

参考:土星の環の傾きの変化 (リンクの写真は、上が南、下が北となっています。)