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続報 ハートレイ彗星<4>

10月11日撮影以降、天候に恵まれずハートレイ彗星の追跡は十分に出来ませんでした。
地球接近を前にして、各地からの小さな双眼鏡でも見えるとの報告もあります。

 

16日未明、低気圧が去って急速に晴れ間が広がってきました。
その様子を自宅で確認し、急遽天文台入り。
3色カラー合成のための画像取得を03時頃から開始。
今回は、尾の発達を確認する意味で、1.3mで初めて10分以上の露出を行いました。
各種画像処理ソフトを活用し、完成したハートレイ彗星の姿を見ていただきましょう。

0103P20101015b3.jpg撮影時間でのハートレイ彗星の移動量は、1分間当たり角度の7.6秒。総露出時間は33分ほど、その間彗星は角度250秒も動いてしまいます。

観望好機を迎えている木星の視直径は角度の49秒ほどですから、木星の大きさ約5個分ほど動くことになります。そのため望遠鏡の駆動を彗星の動きに合わせましたので、3色の星の像は長くなっています。

さて、残念ながら明瞭な尾は検出できませんでした。それでも右下の方にぼんやりとした淡い尾を写し取ることが出来ました。地球に接近中だけあって大きく広がったコマとその色合いが見事です。

外国からの報告では大きく広がったコマは、満月2個分にもなっているそうです。そして明るさですが、双眼鏡を使って6等級前後と見積もりました。

これから地球接近を迎えますが、23日が満月となっています。観測条件は悪くなりますが光害の無いところで、ちょっと大きめな双眼鏡をチャレンジしてください。


撮影データ)

撮影時刻:
R 16日03時26分25秒~600秒露光
B 16日03時39分28秒~726秒露光
V 16日03時53分13秒~648秒露光

撮影機材:1.3m反射望遠鏡 カセグレン焦点 F5
             冷却CCDカメラ -87℃

観 測 者:小石川正弘