天体観測

暗黒星雲の近くを移動する冥王星

仙台地方、入梅して夜間の天体観測は開店休業中・・・

 

8日、出勤して仕事の段取りをしていたら隣席のS先生、
「小石川さん、冥王星が銀河の中の暗黒星雲の中を移動してますよ」
と知らせてくれました。
その情報源は、天体観測情報でも大変有効な「SpeceWeather.com」
からのものでした。

冥王星は、いて座の銀河中心付近を移動中。
付近には小望遠鏡で見ても面白い天体がたくさん散らばっています。
そして、SpeceWeather.com のなかに Barnard 92 と名づけられた
暗黒星雲の中にいる冥王星の写真が紹介されていました。


銀河の中の冥王星は、今までに何度も撮影してきました。
1.3m望遠鏡で撮影するとものすごいばかりの星の数!
確認には、翌日もう一度撮影して移動を調べる方法を撮っていました。
でも、暗黒星雲付近は星数も少なく、7日に撮影された写真もありますから
確認は簡単だろうと考えました。
問題は、果たして晴れるのだろうか・・・だけでした。

8日夕食後、外に出てみると晴れているのです。
さっそく観測機材を車に積み込み天文台へ。
所定の観測準備を行い南東の空に低い冥王星に望遠鏡を向けました。
南東の空低いところは光害が多いため長い時間の露出をかけることは出来ません。
いくらかでも光害を減らそうと赤フィルターを使用しての撮影となりました。
では、画像処理を行い見やすくなった冥王星(↓)と暗黒星雲を見ていただきましょう。

 

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中央左側で星の数が極端に少なくなっているところが Barnard 92 の暗黒星雲です。
↓で示した星が明るさ14等の冥王星であることが紹介された写真と見比べてすぐにわかりました。
SpeceWeather.com に紹介された時の冥王星は、
矢印で示した冥王星のちょっと左側に冥王星よりも明るい星があります。
その星の左側に位置していました。
撮影したときには暗黒星雲から離れていくときでした。

冥王星は惑星から外されてしまい、また観測には魅力のない天体なのです。
でも、どういうわけか撮影条件がよくなると望遠鏡を向けてしまいました。
不思議な魅力のある天体だと思っています。

そうそう、観察条件が良い夜に1.3m望遠鏡で見えますよ!

小石川正弘 記


■撮影データ

撮影日時:2010年7月8日21時08分38秒から60秒露出
撮影機材:1.3mカセグレン焦点F4.85 冷却CCDカメラ
撮 影 者:小石川正弘