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大忙しの惑星観測

話題の火星は、1月30日に地球接近を終えました。
接近といっても、約1億キロも離れていますから小接近となってしまいます。
小さな火星像、それに加えて冬特有の悪気流に阻まれて、
思う存分観測できない状態が続いています。
でも、今回の接近は特別です。
なぜなら1.3m大型望遠鏡で観測できるからです。

1.3mには、焦点位置が3箇所あります。
一番シンプルなカセグレン焦点には、超高性能の冷却CCDカメラが取り付けてありますが、
おいそれと外すことはできません。
次に、ナスミス眼視焦点があります。
観望会主体に構成された光学系となっていますので、惑星観測には不向きです。
最後に、ナスミス分光焦点があります。
カセグレン焦点より1枚多く鏡が入っていますが、
ナスミス眼視焦点よりはるかに良像を期待できます。
それに目をつけて惑星観測できるようにしてみました。

写真1を見ていただきましょう。


20100202_HP01.jpg経緯台脚部に取り付けられたステップを利用して登り、
分光器を取り付けてあるナスミス台に腰を下ろして観測します。
私と比較すると、1.3mはいかに大きいかがわかるでしょう。
えっ、焦点合わせや天体導入微調整はどうするかって・・・
なんと、ウィ・リモコンを使用しているのです。
カメラファインダーを覗きながら「ちょいちょい」とリモコン操作、
実に便利な機構です!

 

 

 

 

 

 

 

 

20100202_HP02.jpgさあ、ナスミス分光焦点で撮影した火星(写真2)を見ていただきましょう。

  拡大装置にデジカメを取り付けて撮影し、11枚の良像をコンポジットしました。
しかし、気流がとても悪く1.3mの威力は発揮できていませんが、口径大きい分色調が素晴らしく良く出ています。
眼視で見てみると、500倍の火星は大変明るく色合いが良くわかりました。

 

 

                     HP20100202_03.jpgその後、自宅の31cm反射望遠鏡で火星(写真3)を撮影してみました。

 

やはり気流条件が悪くボケボケですね。
1.3mと比較すると一目瞭然、色調が足りません!

 

 

 

 

 

 

 

                                           

HP20100202_04.jpg

そして、南中を過ぎた土星(写真4)を、火星を撮影したときと同じ拡大率で撮影し てみました。
火星と土星の大きさの違いが良くわかることでしょう。

 

 日没後には東天から火星が昇ってきます。
そして、夜半過ぎには土星も昇ります。

1.3mや31cm反射望遠鏡を使った惑星観測は、これからが大忙しとなるでしょう。

 

                                                                                                                   小石川正弘


写真2:1月23日午前3時過ぎ
    1.3m反射経緯台 ナスミス分光焦点に2.5倍バローレンズを取り付けて撮影

写真3と4:2月2日午前3時頃
     31cm反射望遠鏡 XP24mm拡大撮影 ATK-2Cカメラ