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おとめ座の中にある銀河に彗星大接近

14日夕方から15日朝方にかけては、低気圧が去ったせいでしょうか
雲の飛来はあるものの素晴らしい透明度に恵まれました。

21時過ぎに天文台入り。

いろいろな観測準備を行い、撮影開始したのは21時30分を過ぎていました。
ターゲットは、最近発見された小彗星です。

明るさ的には18等ほど。

1.3mでは60秒露出でも写る明るさなのですが、用心のため倍の120秒露出を行いました。
暗い彗星ですと、恒星と区別つかない場合も多くありますから
必ず2枚以上撮影することにしています。
それをもとにして、2枚の画像をコンピュータソフトに組み込まれてある
「ブリンクコンパレータ」でマッチングさせて調べます。
既知の天体は何にもなりませんが、目標天体は「チカチカ」と
点滅するかのごとく移動がわかるのです。

彗星や小惑星の観測を、翌日の04時頃まで続けました。
それにしても、今までにないくらいの素晴らしい透明度です。
そして、明け方の東の空には明るくなっているサイディングスプリング彗星が見えています。

明るさは9等ほどです。

写真写りも良いことは、今までの観測で確認済みです。
しかし、東の空は仙台中心街の光害の中。
でも、今朝は違っていました。
素晴らしい透明度ですから、たっぷりと露出をかけることができそうです。
思い切って180秒露出にチャレンジしました。
もちろん光害は気になりますから「赤フィルター」を入れての撮影でした。

180秒間の露出終了!
それからデータ転送がありますから40秒ほど待たなくてはいけません。

さあ、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。
 画面に映し出された画像を見てビックリ!
おとめ座の中にある大きな銀河・NGC4216に大接近していたのです。
NGC4216は、明るさ10等で視直径は 8.3′ほどあります。
また、その右下にも銀河が見つかりますね。
NGC4206で、明るさ12等ほど、視直径は 5.2′です。 091115C2007Q3.jpg

さあ、NGC4216のすぐ右側に見えているサイディングスプリング彗星を見てください。 中央部は良く輝いていますね。
そして、右下のほうに扇状に彗星特有の尾が見られます。
地球からの距離はおよそ4億キロ彼方にありながら、実に立派な尾をしています。
これからサイディングスプリング彗星は、おとめ座を東進し、その後北上し始め
うしかい座へと移動していきますから大変条件よく観測できます。

ちょっと大きめな望遠鏡をを持っていましたら
光害の無い観測条件の良い場所でぜひ見てください。

素晴らしい透明度と素晴らしいツーショットを撮影できました。

小石川正弘


観測時刻:11月15日04時44分頃 露出180秒間 赤フィルター
観測機材:1.3m反射望遠鏡 カセグレン焦点 F5
          冷却CCDカメラ使用
観 測 者:小石川正弘

>> Pick up GalleryC/2007Q3 サイディングスプリング彗星