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再 会

6月1日のことです。
久しぶりに良く晴れて、観測日和となりました。
ただし、月齢は7程度ですから夜半前は月明かりの影響を受けてしまいます。
三色合成用の撮影は夜半後にすることにし、小彗星位置観測用の撮影を開始。
一通り撮影が終了し、次に撮影するものを考えていましたら
ふっと旧天文台時代に命名した小惑星のことを思い出しました。

1.3m制御用コンピュータソフトにステラナビゲーターが付属しており
任意の天体を導入できるようになっています。
それを使用して旧仙台市天文台・愛子観測所で発見命名した19個の小惑星をリストアップ。
観測条件の良い4個の小惑星を対象にしました。
冷却CCDカメラに与える露出時間は、たったの60秒。
発見したときには20分、1200秒もの露出が必要でした。
次々に画面上に出てくる画像の中から、最新の方法で探し当てます。
その時間は10秒も要りません。
昔は、数時間も要して見つけていたのに・・・
検出画面を見ながら、いろいろなことを思い出してしまいました。
苦労したことだけがまざまざと蘇ってくるのはなぜでしょう。

では、検出した4個の小惑星の画像を見ていただきましょう。

090602-HPminorplanet3.jpg愛子は、私が命名した記念すべき最初の小惑星です。
そして、その中でも伊達政宗の奥様となられた愛(めご)姫だけが18等とちょっと暗めでした。
しかし、1.3mの威力はすごいものです。
難なく検出してしまいました。

次に、コンピュータ上でどのようにして検出するかといいますと
写真2を見てください。

090602HPminorplanetAYASHI.jpg

愛子を時間ずらして撮影したものです。
比較してもわかるように少し左側のほうに移動していますね。
これをコンピュータ上で合成し、恒星は動かないようにしてしまいます。
そうすると小惑星だけが、チカチカと移動(ブリンクといいます)しますので
一目瞭然に検出可能となります。
昔は写真プリント上で発見していたのに・・・

画面上での再会となりましたが、思い出深い夜となりました。
そして残った小惑星は、これからご紹介していきます。
楽しみにしていてください。


小石川正弘

 


撮影データ

撮影機材:1.3m反射経緯台カセグレン焦点 F5 仙台冷却CCDカメラ
撮影日時:愛(めご) 6月1日    21h51m32s ~ 露光60秒
        太白              22h09m39s ~  同
        伊達政宗 6月2日   00h57m26s ~  同
        愛子              01h08m25s ~  同