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木星と海王星の接近

5月のゴールデンウィーク中は、観測日和に恵まれませんでした。
また、9日が満月で月明かりの影響もあり暗い天体の観測は無理。
惑星観測に期待したのですが、これまた気流が悪い状態が続いてしまいました。

フニャフニャ、ボケボケの土星でした。

気分を入れ替えて、冷却CCDカメラを立ち上げて彗星の位置観測を開始。
夕方から朝方の空にかけて、たくさんの小彗星を観測できます。
西空にある彗星から観測開始。
なぜ西空かといいますと、星空の日周運動で西側の天体から沈んでいくためです。
ちょっと明るい彗星もありますが、ほとんどは15等級という大変暗いものばかり。
明るさによって露出時間も変えていきます。
いろいろな彗星を捉えますと、小さくても淡い尾を出しているものや
恒星状のものとか、さまざまな姿を見せてくれます。

14日の午前2時頃まで彗星観測を行いました。

制御室にある「全天雲監視カメラ」に目をやると、北東の空に木星が昇ってきました。
彗星観測から惑星観測を行うために、焦点型式をナスミス分光焦点に切り替えて木星を導入。
経緯台ホーク部分についている梯子状の足場を頼り、ナスミスステージに上ります。
簡易接眼部を覗いて、またガッカリ。
土星のときのようなフニャフニャはなくなりましたが、やはり気流状態はよくありません。
しかし、透明度が良いせいと1.3mの威力なのでしょう。

508倍で見る木星像はまぶしすぎます!

ボケた木星面の中にうっすらと2本の縞模様しか確認できませんでした。


090514 1.3mjup2.jpg 

「そうだ、木星の近く海王星がいる」ということで、制御室に戻り海王星を導入。
再度ナスミス台に上り接眼部を覗くと、いました特徴ある色合いの海王星が。
視野中心からちょっとズレています。

ピント修正や視野中心への導入には、なんと「Wiiリモコン」が大活躍しています。

木星のときと同じ状態で撮影した海王星を見ていただきましょう。

 

090514 1.3mnep2.jpg 

木星の明るさは、-2.3等で視直径は約40″です。
海王星の明るさは、7.9等で視直径は約2.2″となっています。

おおよその大きさの違いも良くわかることでしょう。
そして、海王星の色合いもよく見ていただきましょう。
その後、1.3mに同架してある15cm屈折望遠鏡直焦点でも撮影してみました。

 

090514sutnep.jpg両惑星の角距離は1°05′ほどです。

再接近となるのは7月10日、ほぼ満月1個分くらいまで接近します。
これから徐々に両惑星の間隔が狭まっていきますから
ちょっと大きめの双眼鏡などを使用して、その様子を観察してみましょう。

文責 小石川正弘

撮影データ

日  時:5月14日03時頃
使用機材:1.3m反射経緯台ナスミス分光焦点(焦点距離:12,699mm)
     Nikon-1.4×テレコンバーター使用
     キヤノンイオス40D ISO1600(木星:1/125秒 海王星:2秒)  

     0.15mED屈折望遠鏡直焦点(焦点距離:1200mm)
     キヤノンイオス 5 D ISO 400(15秒)
撮 影 者:小石川正弘