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大型望遠鏡での惑星観測は大変!

夕方の南の空には、春の星座のしし座を見つけることができます。
でも今年はちょっと変、ししの後ろ足付近で土星が移動していますから
見慣れているしし座より1個星が多いのです。

土星が入って変なしし座がなのですが、次回見ようとなると30年後となってしまいます。
しっかりと見ておいてください。
また、デジカメで記録し30年後に比較してみる、気のながぁーい方はいませんか。

さて、今までに何度となく1.3m大型望遠鏡で土星観測にチャレンジしてきましたが
残念ながら観測条件に恵まれていません。
どれくらいの撮影枚数となるのでしょうか。いつもボケた惑星写真ばかりです。
もちろん土星と同じように月の写真もボケボケばかりです。

 

ところで、1.3m大型望遠鏡には焦点型式が3種類あります。
皆さんが天体観望会で使用するときの「ナスミス眼視焦点」、
次に、冷却CCDカメラが常時装着されてある「カセグレン焦点」です。
この二つの焦点は、焦点距離(12,699mm)を半分にするような補正レンズが組み込まれてあります。

 

090506_pic1.jpg

そして残るは「ナスミス分光焦点」になります。
月や惑星観測を行うときには、一番シンプルな光学系のカセグレン焦点で行いたいのですが
冷却CCDカメラ脱着は大変な作業となります。
「シンプルな光学系で惑星や月を観測してみたい」
そんな思いを抱いてきましたらやっと叶ったのです。

分光器の前に装着してある「イメージローテーター」のメンテナンスが4月に入ってきました。
そのメンテナンスも終わり、分光器等のセッティングを5月中旬まで待ってもらいました。
ありあわせの材料で接眼部を作り、ナスミス分光焦点部で眼視や写真観測を行えるようにしたのです。

早速、昼間の金星に向けてみました。

白色で輝く4日月くらいの金星の姿は実に印象的でした。
090506_pic2.jpg

次の目標は夜間の月や土星、そして明け方の木星観測でした。 しかし、今までに1.3mの性能を発揮できるような気流状態に恵まれていません。
それでも5月5日夜に、ちょっとした気流状態に恵まれました。約500倍で見てもそこそこの模様が見えています。そして、カメラを取り付けて撮影したのが右の写真となります。

土星の東側には、月齢10の月が見えています。
それに向けて直焦点にて撮影したのが下の2枚の写真になります。
撮影条件としては、うす雲を通しての写真ですから良くありません。

090506_pic3.jpg

090506_pic4.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで変だとは思いませんか。
私一人で観測しているときに、どのようにして導入調整やピント合わせをしているのでしょう。
それは、望遠鏡制御メーカーさんの努力で「Wii」リモコンが使えるようになっているのです。
ナスミス多目的ステージ上で、Wiiリモコン操り月惑星観測を楽しんでいます。
なんと便利なことでしょう!

ベテランの月・惑星観測者から見れば驚くほどの写真ではありません。
しかし、シンプルなナスミス分光焦点で惑星観測できると確信しました。

文責:小石川正弘


撮影データ

撮影月日:5月5日 月:20時54分頃 土星:22時25分頃(6コマ合成)
撮影機材:1.3m反射経緯台ナスミス分光焦点 f:12,699mm
     キヤノンイオス40D ISO1250 月の露出:1/250秒 土星の露出:1秒
     ステライメージVer6及びフォトショップにて画像処理
撮 影 者:小石川正弘