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ルーリン彗星 いよいよ地球再接近!

21日から22日朝にかけて大変忙しい夜を送ってしまいました。
週間天気予報では晴天には恵まれそうもないことがわかったのです。
与えられた晴天を大切にしようと、21時過ぎに天文台に入りました。
この時間でもルーリン彗星は東天低く見えています。

しかし、仙台市中心部の光害がひどく1.3m大型望遠鏡で見ても貧弱な姿でした。
観測条件が良くなるまで、各種機器調整を行いながらその時間を待つことに。
23時頃には同僚の佐藤君が来ましたので観察室の望遠鏡で、
ルーリン彗星の撮影を行ってもらうことにしました。

時間とともに、その姿は良く見えてきます。
観察室に設置してある15cm大型双眼鏡で見るルーリン彗星の姿は最高です。
さすが、彗星捜索に使用されるだけはあります。
そして、本体から東側のほうに伸びるアンチテイルを確認できたのです。
今年一番くらいの良い透明度に恵まれましたので、初めて肉眼で確認できました。。
佐藤君も寒い中ルーリン彗星の姿を最新のデジタルカメラを使用して撮影しています。
私ですか、暖かい大型望遠鏡制御室の中で作業です。
それでもカメラを外して、眼視で見たりもします。
やはり淡い彗星の観望には、大型双眼鏡に軍配が上がりました。

さあ、写真を見てください。


090222_C2007N3_W.jpg090222_C2007N3_T.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広角写真(左)には、見事なアンチテイルが見えていますね。
アンチテイルとは、太陽方向に伸びている尾のことを言いますが、
実際に向いているわけではありません。
地球-彗星-太陽の位置関係で見えるものなのです。
色合い的には、白っぽいですね。
チリの尾でできています。

次に、広角も拡大写真(右)も。中央部はきれいな緑色をしています。
彗星特有の色合いです。
波長的には緑色系のスペクトル(C2やCN分子の発光)が強いためです。
そして、1.3m大型望遠鏡の高分解写真で「何かが・・」写るのかなと思って
5枚コンポジットしたのですが・・・
これといった変化は見られませんでした。

これから、どんどん西進していきます。
面白い変化に期待することにしましょう。

                           小石川正弘


撮影データ

1.広角写真

  撮影日時:2月22日02時03分から露出120秒、4コマ合成
  撮影機材:天文台観察室 ε180mmED 焦点距離:500mm
       FUJIFILM FinePix S5 Pro ISO800
  撮 影 者:天文台係 佐藤敏秀

  コメント:見事なアンチテイルを捉える事が出来ました。

2.拡大写真

  撮影日時:2月22日04時07分から露出180秒、5コマ合成
  撮影機材:1.3m大型望遠鏡ナスミス眼視焦点 焦点距離:6350mm
       彗星の動きに合わせて望遠鏡を駆動(メトカーフ撮影)
       キヤノンイオス5D ISO800
  撮 影 者:天文台係 小石川正弘

  コメント:彗星中央集光部の詳細を捉える事が出来ました。