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1.3mで捉えたルーリン彗星の尾!

1月27日から28日にかけて仙台地方は良い天気に恵まれました。
20時過ぎに天文台入り。
1.3m反射望遠鏡の立ち上げ後、観測できる彗星や小惑星を対象に冷却CCDカメラで撮影。
その後、フラット補正画像を取得するための作業を行いました。

特注の冷却CCDカメラ受光面にはムラが多く見られます。
そのムラを画像処理で打ち消すためにフラット補正という作業を行うのです。
作業の大変なことには、使用するフィルターごとにフラット画像を取らなければなりません。
さらに、そのムラもフィルターごとに濃度が違いますから適正な画像を得なければなりません。
現在の状況としては、フラット補正は完全なものではないことを付け加えておきましょう。

 

さて、面倒な作業を繰り返していたら夜半過ぎ、外は良い天気が続いています。
そこで、これから観測の好機を迎えるルーリン彗星に1.3mを向けることにしました。
まず、ナスミス眼視焦点で直接見てみましたら淡く大きく広がったコマが見事です。
接眼鏡を外しデジカメを取り付け何コマか撮影しておくことにしました。

 

その後、冷却CCDカメラで撮影するためにカセグレン焦点への切り替え。
位置観測用の短時間露出での撮影も行っておくことにしました。
また、夜半頃にフラット画像も撮っておきましたので、三色合成用の画像も撮影することにしたのです。
三色合成は、基本的に赤・緑・青のフィルターを使用して撮影します。
ただし、三色とも露出が異なりますので厄介です。
今までの経験で、赤を30秒露出、緑を90秒露出、青を240秒露出で撮影しておきました。

 

30日、何気なく3色合成を行っていましたら、後ろで見ていた同僚のS先生から
「尾が写っているんじゃありませんか」というのです。
そういえば画像の汚れの中にうっすらと細い尾が写っていたのです。
それからが大変で、その汚れを取るために簡易的にフラット処理作業を行い、
出来上がった画像が下の写真です。

 

090127rgb.jpg

 

 

 

 

 

 

 

大きく広がった彗星本体から、うっすらと細い尾が伸びていますね。
いろいろな情報では、天文アマチュアの方々が望遠レンズや
特殊な写真望遠鏡を使用して尾の撮影に成功していますが
焦点距離6000mm以上もある大型望遠鏡で撮影できたことは大きな成果でしょう。

 

これで、1.3m反射望遠鏡でも彗星の尾が撮影できることがわかりましたので
これからは、いろいろな方法を駆使してルーリン彗星の写真撮影にチャレンジしていきます。
ぜひご期待ください!

                                                                小石川正弘


撮影月日:1月28日04時40分頃
撮影機材:1.3m反射望遠鏡カセグレン焦点 F5補正レンズ使用
     冷却CCDカメラチップ2の画像より切り抜き
     ステライメージVer6とフォトショップにて画像処理
撮 影 者:小石川正弘