仙台市天文台
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ホームズ彗星 その21 
2008年1月13日

ホームズ彗星 080113

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。と言いましても現天文台は、今年の3月いっぱいで業務終了となります。いろいろなことがありましたが、残りわずかとなってしまうとさびしい限りです。しかし、天体現象には終わりはありません。天界では実にいろいろなことが起きています。年末には火星の接近がありました。しかし、冬特有の悪気流に阻まれて表面模様の詳しい観測できないのは残念です。そして、来月には土星が衝を迎え観望好期となります。年末にかけてどんどん細くなる環の姿に注目してみましょう。そして、昨年10月に大増光したホームズ彗星は、順調に拡散してしまい肉眼で見つけるのは困難となってしまいました。それでも月明かりが無く、街明かりの少ない場所であれば、双眼鏡を使用して見つけることが出来ます。昨年12月26日の画像を紹介した後も、たくさんの写真を撮影しています。
 それでは、最新の姿をご紹介しましょう。上の写真は、35mmレンズを使用しました。ホームズ彗星は拡散してしまい、1枚の写真だけでは見栄えしませんので10コマをコンピュータで合成しました。それにしても大きくなりました。是非、昨年ご紹介した写真と比較してください。下の写真は、200mm望遠レンズを使用しました。画面上で一番明るい星は、大変有名な変光星のアルゴルです。うっすらと右下のほうに淡い尾が伸びている様子もわかります。色調的にも変化はありませんので、ほとんど塵で形成されているようです。一説によると、1月上旬に最増光するのではと言われていましたが、今のところ変化はありません。しかし、いつなんどき急激な変化(私たちは「化ける」と言ってます)が起きるかわかりませんので、今後も注意深く追跡していきたいと考えています。
 

解説 : 小石川

 

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