仙台市天文台
トップページ >天体画像 >太陽系小天体 >彗星 >ホームズ彗星


ホームズ彗星 その19 
2007年12月12日

ホームズ彗星 071212


 12日夜の天気予報は曇り、夕方帰宅してみても快曇状態。でも、所々に雲の切れ間が見えます。天気予報を信じて「安心して眠れるかな」なんて思ってしまいました。夕食を食べ終えて外に出てみてビックリ。すっかり晴天となっているのです。でも、透明度はよくありません。しかし、どんな変化おきているかもわかりません。思い切って撮影を強行しました。
 透明度が悪く光害が多いと露出時間の決定は厄介です。でも、デジタルカメラになってからは、モニター画面上でチェックできますから大変楽になりました。カメラの感度を設定し、露出時間だけを変えて適正露出を決めることにしています。当夜は、15秒、30秒、60秒と倍倍になるように設定し、適性露出を求めるようにしました。30秒と60秒の間くらいが良いことがわかり、後はインターバルタイマーに任せての撮影に入ります。先ず、淡くなったホームズ彗星です。ちょうど、6等の恒星の近くにいたので確認も楽でした。合成した画像は、中の写真となりますが変化はありません。その後、ペルセウス座全景撮影のために35mmレンズを使用しました。(上の写真)今まで公開した写真と比較してください。月日が経つにつれて拡散して淡くなったことが良くわかることでしょう。その後、北極星の近くを移動しているタットル彗星に望遠鏡を向けました。コンピュータ制御の架台ではありませんので、その位置を星図上のプロットし、分かりやすい星を導入し、そこから星図を頼りに目的の天体を導入するのです。時間はかかりますが長年行ってきた確実な方法です。そして、その画像が下の写真の左下です。ホームズ彗星と同じ拡大率ですから、大きさの違いが良くわかることでしょう。タットル彗星は、彗星特有の色合いがきれいですね。
 タットル彗星撮影後、東天の火星に愛用の31cm反射望遠鏡を向けました。その観測は深夜まで続きましたが、気流が悪く良い画像の取得は出来ませんでした。

解説 : 小石川

      タットル彗星(8P)へ
 

Copyright (c) Sendai Astronomical Observatory. All Rights Reserved.