11日夜は、思う存分ホームズ彗星を追跡できました。その中でも、右下の写真を見てください。
20年も前のことです。観測仲間のSzさんからいただいてカメラ用対物プリズムが、機材庫片づけ中に偶然に見つかったのです。まるで「ホームズ彗星を撮影してください」と言わんばかりに。早速活用してみましたが、これがなかなか難しいのです。つまり、カメラにプリズムを取り付けホームズ彗星のほうに向けて写したのでは写らないのです。つまりプリズムの偏角分、カメラをずらしてやらなければならないのです。ホームズ彗星の位置から冬の星座・ぎょしゃ座の五角形に中ほどまでずらし、やっと撮影できました。とてもきれいですが、ホームズ彗星には彗星特有のスペクトルは見えません。と､言うことは太陽の反射光がほとんどであることもわかりました。ホームズ彗星からは、ガスの放出はほとんど無く、見えている姿はほとんど塵で覆われ､それに太陽光が反射しているのです。詳しい調査はまだですが、実におもしろくきれいな観測を行うことが出来ました。
上の写真2枚見てください。大きくなっていますが、これと言った変化はありませんね。矢印でしめした星がありますので、ほぼ１日の移動量を見てください。地球から遠いだけあって移動量も少なくなっています。そして左下が、200mm望遠レンズを使用してみました。ペルセウス座α星とδ星との位置関係がよくわかることでしょう。
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