仙台市天文台
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ホームズ彗星 その7 
2007年11月7日

ホームズ彗星 071107

 着実に大きくなっているホームズ彗星です。連続観測を行おうとはしているのですが、悪天候には勝てません。6日の天候は、午前中から全天厚い雲に覆われていました。気になる夜間の天気ですが、7日早朝には晴れ間が出てくるとなっています。しかし、一晩中見えている彗星ですから、ちょっとの雲の切れ間でもでれば撮影しておこうと考えてはいました。23時過ぎても一向に晴れ間が出ませんので仮眠することにしました。7日午前1時頃に目が覚め外に出ましたら、北の空に晴れ間が見えています。そして、西空にも雲の切れ間が見え始めました。晴れると確信して、観測の準備に取り掛かりました。透明度がよくなれば、魚眼レンズや200mm望遠レンズなども使用することにしました。
 上の写真は、魚眼レンズを使用して、西空に傾きかけたホームズ彗星を撮影。魚眼レンズの力は凄いものです。北極星からおおいぬ座のシリウスまで写っています。画面の中に、明るい星の名前などを入れ込んでありますから、この写真を便りにホームズ彗星を探してみてください。下2枚の写真は、31cm反射望遠鏡で撮影しました。中央集光部がわかるように短めの露出のものと、大きさを調べる目的で長めの露出のものです。右側の写真を元に大きさを調査してみましたら、130万kmほどありました。地球と月間の距離の3倍以上にもなります。どのようなメカニズムで膨張しているのでしょうか。今後の調査に期待しましょう。
 観測終了後、体の調子も良かったのでいつもの早朝散歩に出かけました。建設中の新仙台市天文台の傍をとおり折り返し地点まで行きましたら、北西の空に見慣れない明るい光点が北東方向目指して移動していきます。あっ、その後を追うようにちょっと暗めな光点も追従していきます。そうです。国際宇宙ステーションとスペースシャトルの見事な編隊飛行でした。昨夜まで気にしていたのに、すっかり撮影を忘れてしまっていたのでした。

解説 : 小石川

 

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