仙台市天文台
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ホームズ彗星 その5 
2007年11月2日〜3日

ホームズ彗星 071103


 11月2日夜の定例観望会後、大急ぎで自宅へと戻りました。久しぶりの良い透明度になっていますから、写真撮影の出来に期待しました。 夜間は、天文台から自宅まで15分弱で到着します。早速防水カバーを外し、望遠鏡を外気温に慣らします。その間、ファインダーに小さな高感度カメラの装着し、31cm反射望遠鏡の接眼部をカメラ用に変更します。その後、ホームズ彗星近くの星で焦点合わせしますが、今回は、アンドロメダγ星で合わせました。この星は、大変きれいな二重星です。焦点面を特製高倍率ルーペを使用して、焦点合わせをします。その後、望遠鏡をコンピュータ制御に切り替えて、すべての準備が整います。
 さて、上の写真を見てください。24mm広角レンズを使用しました。ただし、35mmフィルムに使用した場合に24mmになりますが、デジカメに使用した場合には、受光面がフィルムより小さいために約40mm相当の長めの焦点距離となってしまいます。下に写っているのが31cm鏡筒の筒先となります。ホームズ彗星は面積体になっていますから、一番大きく、明るく写っています。しかし、肉眼で明るさを調べてみると、1.8等のα星より暗く2.9等のδ星より明るく見えていましたから、約2.5等と見積もりました。明るさの変化はあまり見られないようです。右端には有名なスバルも写っています。中の写真は、ペルセウス座の中央部を拡大してみました。ホームズ彗星の周りに、緑色のハローが広範囲にわたって広がっています。そして一番下が、31cm直焦点の画像です。光害カットフィルターを使用しましたので、大変すっきりとした画像を得ることが出来ました。それにしても明るく大きい!。実直径は、おおよそ70万Kmにもなります。左隅の写真は、短時間露出のものを画像処理し中心部をわかりやすくしました。数字は恒星の明るさです。そして、中央集光部の中に隠されている彗星本体(核)では、どんなことが起きているのでしょうか。
 

解説 : 小石川

 

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