仙台市天文台
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ホームズ彗星 その3 
2007年11月1日

ホームズ彗星 071101

 10月25日の大増光以来、なかなか天候に恵まれません。しかし、ホームズ彗星は着実に大きくなっています。
 さて、10月31日の19時頃、ホームズ彗星の方向だけ雲の切れ間が広がりました。早速、撮影準備です。この夜から光害をカットするフィルターの使用を予定していましたが、雲の飛来が多く通常撮影を行いました。やはり、雲の通過が多く満足な撮影はできませんでした。それから観測整理などして時間をつぶしていました。23時過ぎ外に出てみると、天頂近くのペルセウス座方向からどんどん晴れ間が広がってきました。早速、光害カットフィルタ-を使用し、露出を変えて20コマ以上撮影できました。最長露出2分間の画像をご紹介します。大きくなっています。画像右下には25日画像を貼り付けておきました。拡大率は同じにしています。25日より6倍以上も大きくなっています。そして、実直径も70万km以上にもなってしまいました。月までの距離が約38万kmですから、その大きさがわかりますね。また、見かけの視直径も約10分となりましたから、月の1/3ほどになっています。肉眼でも充分に面積体に見えますよ。好天のときにチャレンジしてみてください。そして、ホームズ彗星にも変化が出てきました。画像左手側(南西方向になります)がボケてきました。尾が見えてきたと思われます。このままの太さで尾が見えてくるようであれば、まるで「オバQ」タイプの彗星誕生?となるのではないでしょうか。
 下の画像は、魚眼レンズで撮影しました観測地付近の様子です。最近東側方向20mくらいのところに強烈な街灯が設置されてしまいました。また、南の方角には大きな電柱が1本、無数の電線などなど、周りは障害物だらけです。左下には愛用の望遠鏡も見えています。こんな観測環境の悪いところで夜毎頑張っています。

解説 : 小石川

※彗星の実直径の記述に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(2007.11.3)

 

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