仙台市天文台
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続報!ホームズ彗星
2007年10月28日

ホームズ彗星 071028

 27日土曜日、台風20号の進路を気にしながら大増光したホームズ彗星が気がかりでした。時間ごとの天気予報を見ながら台風の速度も早まっている事を知り、28日早朝には「きっと晴れる!」と確信して仮眠を取ることにしました。 案の定、01時過ぎくらいから西空低く雲の切れ間を確認しました。早速観測準備です。時間とともに西空の雲の切れ間がどんどん広がってきます。そして、ペルセウス座α星が見えてきたのが03時過ぎ「あっ、大きくなっている!」ワクワクしながら早速撮影開始となりました。
Aを見てください。ホームズ彗星の左側に満月過ぎの月が煌煌と輝いてはいますが、しっかりとした姿が見えています。肉眼でも恒星とは違う広がりのある姿としてみることができました。Bの写真は105mmレンズを使用しました。ホームズ彗星は広がりのある姿ですから、ペルセウス座α星より明るく写っています。写真からでは1等以上の明るさとなりますが、眼視的には2.3〜2.5等の明るさと見積もりました。Cの写真は、31cm直焦点で撮影しましたが、前回(25日夜)の写真より大きくなっています。同じサイズで調べてみますと25日より約3倍大きくなっていました。と、言うことは、実直径は30万Kmほどに達しているようです。拡散しているどころか若干増光し、大きくなってきていますからこれからが大変楽しみです。そして、Dは、惑星拡大撮影システムで撮影してみました。大きな彗星です!中心近くには良く輝く中央集光部が見えており、その中に核(本体)が隠されています。今は明るくて分かりませんが、これから大望遠鏡が向けられ、きっと大増光の原因が判明することでしょう。
 これから月明かりがなくなる時期を迎えます。観測条件も最高となりますので、双眼鏡片手にホームズ彗星観察に出かけてみてはいかがでしょうか。


解説 : 小石川

 

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