2021年ペルセウス座流星群 基本情報

★どれくらいの数の流星が流れるの?★

三大流星群の一つであり、極大時には1時間あたり70個ほどの流星が流れると予想されています。(参考:『天文年鑑2021』誠文堂新光社) 

 

★8年ぶり!好条件のポイント★

① 新月過ぎのため月あかりの影響が少ない

② 極大時刻に近い時間帯に観察できる

③ 見やすい時間帯に放射点が空の高い位置にある 

20210803peruse.jpg

★どうやって見るの?★

流星は、ペルセウス座を中心にして放射状に流れます。ただし、流れる場所や方向は

ペルセウス座周辺とは限らないため、見る方角は気にせず、空全体を広く見渡しましょう。 

 

観察のポイント

 

1.空を広く眺める

 流星は、ペルセウス座を中心にして放射状に流れます。ただし、流れる場所や方向はペルセウス座周辺とは限らないため、空全体を広く見渡しましょう。まだ辺りが明るいうちに、街あかりが少なく、空が開けた場所を探しておくのがおすすめです。 

2.楽な姿勢で観察する

流星はいつ流れるかわからないため、辛抱強く空を眺める必要があります。レジャーシートなどを敷いて寝転ぶと、楽な体勢で観察することができます。目が屋外の暗さに慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けてみましょう。 

 

peruse20210803_3.jpg

参考「おすすめ天文情報2021:ペルセウス座流星群」⇒こちら

 

流星群の仕組み ーなぜ今年は好条件?ー 

 

流れ星の正体は?

流れ星の正体は、宇宙空間に散らばっている小さなチリです。チリが地球の大気に突入すると、大気中の原子や分子と衝突し、発光することで、流れ星として輝きます。 

 

流星群のもとになる"たくさんのチリ" は、かつて彗星が残したもの!

彗星は、楕円軌道を描きながら太陽の周りを運動している天体です。彗星は主にチリが混じった氷でできており、太陽に近づくと、その熱によって溶かされ、たくさんのチリを宇宙空間に放出します。 このチリは、彗星が過ぎ去った後も、彗星の軌道上に残ります。もし彗星の軌道と地球の軌道が交差していると、彗星が残していったチリの集まりの中を、地球が横切ることになります。このとき、たくさんのチリが地球の大気に突入します。これが流星群の正体です。地球の公転軌道と彗星の軌道はそれぞれほとんど動かないので、地球が特定の彗星の軌道を横切る日時は毎年ほぼ決まっており、流星群は毎年同じ時期に見られることになります。また、流星群の流星は、空のある一点から放射状に飛んでくるように見えます。この一点のことを放射点と呼び、放射点がある星座の名前をとって、「〇〇座流星群」と呼ばれます。

20210803oerusecomet.png

 

ペルセウス座流星群の母天体は?流星群の条件は毎年変わる? 

ペルセウス座流星群のもととなる彗星(母天体)は、約130年の周期で太陽の周りを公転するスイフト・タットル彗星(109P/Swift-Tuttle)です。現在、スイフト・タットル彗星は地球から遠く離れたところを運動していますが、かつて彗星から放出されたチリは今も彗星の軌道上に残されています。地球がスイフト・タットル彗星の軌道を横切るのは、決まって毎年8月13日頃です。しかし、毎年ぴったり同じ時刻に通過するわけではなく、「極大時刻」は年によって多少ゆらぎがあります。つまり、ペルセウス座流星群の放射点が低いうちに極大を迎える年や、日中に極大を迎える年もあり、そのような年は観察条件があまり良くありません。また、年によって月あかりの条件も異なります。このように、「極大時刻」「放射点の高さ」「月あかり」という、観察をする際に重要な3つの条件の良し悪しは年によって若干変動します。

ペルセウス座流星群は比較的毎年安定して多くの流れ星が見られますが、今年は特に、「極大時刻近くまでが夜で、流星群の放射点も高く、月あかりの影響もほとんどない」という3拍子揃った、8年ぶりの好条件となります。