こぎつね座の亜鈴状星雲 M27

5月15日早朝、
一連の彗星観測を終えた後に久しぶりに三色合成作業を行うことにしました。
別名 R・G(V)・B 合成とも呼ばれています。
使用している冷却CCDカメラは白黒です。
そのために三色のフィルターを使用して天体を撮影し、それをコンピュータで合成するのです。
一番難しい作業は、三色に対してどのような露光時間を設定してやるかで、
最近やっとそのめどがついてきました。


この夜の天体として選んだのは、M27で銀河の中に位置しています。
ただし、気流がとても悪く星像はボケボケの状態でした。
明るさは7.6等ですから、大きめな双眼鏡でも見ることができます。
視直径は7′ほどもありますが、明るさや大きさから判断して望遠鏡などで見ると
メリハリが少ないためなのでしょうか、以外に良く見えません。
しかし、天の川の中に位置していますから視野内には星がいっぱい見えてきます。

 

撮影時に設定した露出時間は、R=180秒 V=190秒 B=200秒 です。
後から検討してわかったことなのですが、B の露出が極端に足りないことがわかりました。
また三色とも1枚画像から合成をかけましたが、精細な画像にするためには
各色とも複数画像を取得し、それをコンポジットしたものを使用すれば
展示用にでも使用できる「きれいな画像」となります。
それも近いうちにチャレンジしてみることにしましょう。

 

20090515_M27ok.jpg 

 

小石川正弘


■撮影データ

撮影日時:5月15日02時40分頃
撮影機材:1.3m反射望遠鏡カセグレン焦点F5
         4K×4K 冷却CCDカメラ 冷却温度:-108℃
撮 影 者:小石川正弘

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